婚礼こぼれ話

兵庫県明石から、淡路島に望む明石大橋の真下におしゃれな半円つくりの白い建物があります。それがセトレです。セトレのチャペルからは明石大橋が鮮明に映し出されて景観は抜群です。

披露宴会場からも大橋が望まれます。橋は夜になると一定時間ごとにレインボーに点灯するのが見事です。そんな瞬間に橋をバックに写真を撮りたいと思うのは花嫁さんならだれでも望むことでしょう。

2月1日のお目目パッチリのかわいい花嫁さんもまた私どもにそんな撮影要望をだされました。私たちは時間の許す限り、お二人の望むまま思い残すことのないよう精いっぱいの撮影をさせていただきますというのがモットーです。

当然そのようにしますよとお答えしましたが、ここで会場側からまったがかかりました。

進行上そのようなタイミングの余裕がありません…というのが理由です。

しかし、私の見るところタイミング的に時間があっても披露宴の最中に会場をでて撮影するなんて、そんなイレギュラーなことはさせません、させたくないんだという意思がありありでした。

それが司会者をはじめ、宴会キャプテン、プランナーが揃って口をそろえた態度であったのです。その中の誰一人花嫁さんのためにできるだけのことをしてあげようとする姿勢が見れなかったのでした。

私がお色直しの時にとても良いタイミングでしたので、いまから行けそうですねとキャプテンと花嫁さんのおられるときに伝えたのですが、却下されました。
それならまだよいのですが、あとでキャプテンが私のところへ来て、花嫁さんをあおるような発言は慎んでいただきたいとまで言うのです。私と花嫁さんとの関係はホテル側がとやかく言えることではないのですが、そのような発言をすることが異常だとはこのキャプテンは思わないのでしょう。

一会場で撮影するときに何人かは素敵なブライダルスタッフがいるものなのですが、今回は残念ながら見当たりませんでした。
素敵な外観素敵な会場であった素敵じゃなかった残念な思いの話です。

撮影経験800本を超える経験豊かなスタッフから、実際にあった出来事や普段感じている婚礼で必要ある事無い事、また必要のない人などを面白おかしく紹介していきます。

会場に入って、挨拶を交わし外観やメイクシーンなどを順番に撮ってまいります。

その後時間がきてリハーサルを撮ります。
カメラマンはいろんな撮影制限を経験していますので、会場のスタッフが何を言ってくるのかを気にしながら撮影をするのですが、ここで私はいつもチャペルであれば神父様に撮影の許可を頂きます。

神父様、この立ち位置で撮影してもよろしいでしょうか？

そんな言葉を伝えてほとんどの神父様はさも当然というように、どうぞお二人のために良い場所から撮ってあげてください…という言葉が返ってくるのです。

神様につかえて人類愛を唱える神父様であればこそ、そのように言われるのは考えてみれば当然のことかもしれません。

神父様、感謝します。

とここまでは順調に進んでいたのに意地悪ばあさんが撮影直前にやってくるのです。
そして、こういうのです。撮影に関しては祭壇に上がらないでください！バージンロードに入らないでください！何々しないでください！
神父様は良いとおっしゃったのにその意地悪ばあさんは否定するのです。

それはチャペルで聖歌を歌うアシスタントの意地悪ばあさんでした。大阪のロイヤルガーデンにいたのです。神につかえる神父様にたいして主（銭）につかえる忠実な下僕なのでしょう。

その意地悪ばあさんが神々しい聖歌をご満悦で歌ってるのを見たときただただ白けました。
こんな人は幸せの結婚式に存在してほしくないですね。

今までお邪魔した挙式場で親切な対応をしていただいたところや、心のこもったサービスをしているなと思ったところをカメラマン視点で紹介します。

挙式場を大別しますとホテル、公的会館、ゲストハウス、レストラン系などに分かれるでしょうか。

ゲストハウスや〇〇迎賓館とか称する会場は確かにそのロケーションの良さで訪れる人を魅了いたします。
こんな風景の中記念の写真を残したいとか、あの白いチャペルで式を挙げたいとかイメージしてしまうのは当たり前のことです。

が経験的に思うのは人がいないなと思うことです。
例えば私がかかりの誰かに、訪ねることがありますとすぐには返事がきません。

少しお待ちくださいということで何をするかと思うと責任者にわざわざ聞きに行くのです。
それが、こんなことはあなたでも判断できるでしょうというような小さなことでもなんです。そんな子たちがたくさんいます、そんなイメージです。

レストラン系は料理やサービスなどは本職なのでしょうけど大抵いわゆるプロデュース会社が運営していることが多いです。

本体経営者とプロデュースする人が別の場合大抵、プロデュースする側は経営者に遠慮します。

それが挙式、披露宴の進行に出てきます。
お二人のビデオや写真のためにこうしたいとおもうこともサービスの邪魔になるからするな…となります。

そう考えてくると私の考えでは今のところホテルが一番いいかなと思います。もちろんとんでもない意地悪なところもあります。
肝心なのは人です、会場の造りに見とれて人を見ることができないと後悔のもとになります。